総量規制は除外ばかりではない!?例外として借りる方法もある?
総量規制が施行されるようになったため、現代のカードローン、キャッシングには大きな変化が訪れるようになりました。
すでに知られている方も多く、総量規制とは、融資額の限度を決める規制のことです。つまり総量規制が施行されている場合は、大金を借りることが極めて難しくなるのです。
しかし総量規制は、借り入れの自由を奪うものではありません。総量規制の誕生によって救われている人がいるのも事実なので、今では、多くの方から支持されるようになりました。
なんのために誕生した?どんな人が大きな影響を受けている?
- 重度の貸付を抑制する
- 多重債務問題の顕在化に対処する
重度の貸付というのは、主に銀行カードローンではなく、消費者金融カードローンで見られた問題の1種です。
過去のカードローン、キャッシングの多くは、借りたいだけ借りられるという仕組みになっていました。なぜこのような行為がまかり通っていたのかというと、それは、自社によるマニュアルの整備、マニュアルによる審査のみを行っていたからです。
そのため、Aさんが〇〇銀行、〇〇消費者金融を利用していたとしても、どちらでもお金を借りることができました。
しかしこれでは借りすぎの危険性が出てきます。実際に消費者金融は融資額を多くすることによって、貸付のノルマを達成している時代もありました。
その後は焦げ付きと言われる、返済不能の人が多く生まれるようになってしまい、その後、総量規制による対処が取られるようになったのです。返済不能の人が、複数の業者からお金を借りている場合、これを多重債務問題と言います。
つまり総量規制は、融資を抑制するだけが目的ではなく、債務者を守る必要性から誕生した規制なのです。
黙っていれば借りられる?そんな問題が起きづらい総量規制
総量規制が施行されているとはいっても、肝心の借入状況を黙っている場合、さらに借りられるのではと考える人もいます。
ですが以下のような理由によって、このような対応では総量規制によって、お金を借りられない時代になっているのです。
- 金融機関で情報を共有している
- 個人信用情報機関に照会を求めてから審査を進める
- 無審査、在籍確認なしで審査を進めない
上記のような対応は、過去の消費者金融ではマニュアルに従うことが多かったのですが、今では、このような曖昧な対応を取るケースが減っています。というのも、今では大手消費者金融ほど銀行カードローンの保証会社になっているからです。
カードローン、キャッシングの審査、その後の対応を取る会社のことを保証会社と言います。
カードローン、キャッシングの商品内容を確認した場合、消費者金融、信販会社の名称が、保証会社として登録されているローンも増えてきました。
消費者金融、信販会社はカードローン、キャッシングといった金融商品の取り扱いでは、国内トップクラスの実績があります。つまり、過去にカードローン審査で通らなかった人物、返済でトラブルを起こしているような人、虚偽の情報で審査申込をされている人では、カードローン審査が進まなくなるのです。
これは中小の銀行、消費者金融も同じです。つまり、有名な業者でお金を借りることができなかったので、無名な業者でお金を借りるというのは、今では厳しい状況になっています。
除外、例外がある!総量規制で発生する問題と対処のされ方
また、除外、例外についてですが、以下のような仕様となっているので、除外、例外は同じようなものでもありません。
- 除外:融資を受けた際、貸付残高に含まれない貸付
- 例外:返済能力が認められている場合に限り総量規制対象外となる
借金について悩んでいる人の場合、除外、例外があるのであれば、限界ぎりぎりまでお金を借りられる、このように考えてしまう人もおられます。
ですが、銀行、消費者金融のカードローン審査では、総量規制以前に以下のような項目も審査しているため、完全に無収入な人では審査の機会を得ることができません。
- 個人情報全般
- 年収
- 借入総額、件数
- 勤務先
- 勤続年数
他にも固定電話、携帯電話による連絡が可能なのか、郵送物を受け取れるような環境で居住しているかもチェックされます。
郵送物を受け取れるような環境とは、一戸建て、マンション、アパートなど、郵便受け箱が設置されている物件のことです。そのため、定期的に住所が変更となる人の場合、カードローン審査が受けられないこともあります。
総量規制について学んでいると、総量規制がカードローン審査の中核だと勘違いしてしまうことがあります。ですが、それ以前にカードローン審査には審査条件というものがあるため、事前にこちらを確認してから、カードローン審査申込をされたほうが賢明でしょう。
総量規制の除外!意外なものまで総量規制の除外になる事実
以下のように、総量規制の除外に該当するものは多くあります。
- 不動産担保、または不動産改良のための貸付
- 自動車購入時の自動車担保貸付
- 高額医療費の貸付
- 有価証券担保の貸付
- 売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付
- 金融商品取引業者が行う500万円超の貸付
その他では手形の割引に対しても、総量規制の除外が入るようになっています。総量規制の除外そのものは、施行規則第10条の21第1項各号として記載されているため、確認そのものも難しくありません。
総量規制が適用となる背景には、返済能力が認められていない人への貸付では多くのトラブルが発生する、このような問題を回避するという目的があります。
返済能力の大元になるものこそ、実際に資産を有しているのか、もしくは金融商品の取り扱いが可能な人物か、このような問題に対する見極めとなるのです。そのため、一般人であっても高額のローンに該当するものでは、住宅ローン、自動車ローンを組めるようになっています。
多くの人が経験している!?総量規制の例外に該当するものは?
総量規制の除外より、実は、総量規制の例外を体験している人が増えています。
その理由ですが、以下のような仕組みのローンについても、総量規制の例外に該当するからです。
- 顧客が有利になる借換
- 緊急で必要となる医療費の貸付
- 社会通念上で緊急に必要となる代金の貸付
- 個人事業者に対する貸付
- つなぎ資金に対する貸付
上記の中でも、特に多くの人が体験している総量規制の例外では、顧客が有利になる借換が該当するでしょう。借換とはカードローンの借り換え、おまとめローンが該当します。
借り換えは1件のローン契約を、他の業者で借り換える契約をすることを意味します。そして、おまとめローンは複数のローン契約を、他の業者で借り換える契約を意味するのです。
借り換え、おまとめローンが可能となっている理由ですが、人によっては借金返済が辛い人もいるためです。
例えば、消費者金融カードローンを利用しているため、カードローンの実質年率が平均より高いということもあります。このような状況では、借金返済が遅々として進まないこともあり、このような問題の救済策として、今では銀行カードローンとして、借り換え、おまとめローンが可能となりました。
また、借り換え、おまとめローンの良いところは、以下のような救済策ならではの優遇措置があるところでしょう。
- 借入限度額に余裕が生まれる
- 金利が安くなる
- 借入件数を減らすことができる
銀行カードローンの商品内容を確認するとわかりますが、銀行カードローンは、500~1000万円の範囲で融資を行っていることが多いです。消費者金融カードローンは、100~500万円の範囲で融資を行っていることが多いため、大きな借金を一本化する場合は、銀行カードローンがお得なのです。
しかも銀行カードローンは、元々金利が安く設定されています。ですが、借り換え、おまとめローンの場合に限り、さらに金利が優遇されるキャンペーンまで開催しているのです。
このような特徴があり、しかも、カードローン審査でマイナス評価になりやすい、借入件数を減らせるという利点まであります。
正確な情報を知りたい!総量規制対象外に該当するものをリストアップ
カードローンについて調べると、総量規制対象外で借りられるという情報が良く見つかります。
ですが、それほど総量規制対象外のカードローンは多くなく、以下のような金融機関であれば対応可能というだけです。
- 銀行
- 信用金庫
- 信用組合
- 労働金庫
- 農協
そもそも総量規制は、貸金業法によって定められている法律のことです。つまり、貸金業法によって運営されている業者は総量規制対象外ではありません。
例えば、消費者金融、信販会社は貸金業法によって運営されているため、総量規制対象外という触れ込みで、商品を提供していません。
補足となりますが、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協でもカードローンの手続きが可能となっています。事前に口座開設を行っている人であれば、カードローン申し込みを終えるだけとなっているため、時間やお金が無駄にかかるようなこともありません。
労働金庫の場合、ろうきんカードローンとして販売されているなど、ブランドに沿ったカードローンのネーミングになっているため、カードローンそのものを探すのも難しくはないでしょう。
クレジットカードが人気!?総量規制対象外のクレジットカード
総量規制対象外の金融商品を探していると、カードローン、キャッシングだけでなく、クレジットカードが見つかることもあります。
なぜクレジットカードが総量規制対象外なのかというと、それは、以下のような性質を持つカードだからです。
- ショッピング枠は総量規制対象外
- 利用限度額が枠として設定される
- 増額が可能
カードローン、キャッシングとの大きな違いは、発行されるまでに時間がかかるところでしょう。実際に、審査がすぐに終わったとしても、7~14日間ほどの日数でカードが発行、郵送される仕組みになっています。
また、クレジットカードであれば、100万円、200万円といった高額の融資を受けられるわけではありません。
実際にクレジットカードを所有するとわかりますが、増額を前提として利用限度額が定まるようになっているのです。そのため、今までローンを利用したことが無い人でも、10~50万円で利用限度額が定まります。
あまり大きな借り入れができないように感じるかもしれません。ですが、返済トラブルを出さずに利用されている場合、クレジットカードのランクがプレミアム、ゴールド、さらにその上のランクになっていき、最終的には200~500万円のショッピング枠が設けられることもあるのです。
注意点としては、ショッピング枠のみでクレジットカードの審査を通すようにしましょう。その理由ですが、ショッピング枠、キャッシング枠の借入希望額を記入している場合、総量規制対象外で借りることが難しくなるからです。
すでにローン契約を組んでいる人の場合、このような小さなミスによって、ローン審査に通らないこともあります。